Appleは4月上旬にApp Storeのガイドラインを改訂し、これまで認めてこなかったゲームエミュレータアプリの掲載を許可しましたが、開発者たちはアプリを提出すべきか迷っているようです。ゲームエミュレータでプレイされる中で最も人気があるのは任天堂のゲームですが、著作権がどう絡んでくるのか不確かな状況が続いています。
ゲームボーイのエミュレータがすぐさま取り下げに
ガイドラインが変更された後、すぐさま「iGBA: GBA & GBC Retro Emulator」というアプリがApp Storeに掲載されましたが、同アプリはまもなくしてストアから消失しているのが確認されました。
当初はROMファイルの著作権違反が原因とみられていましたが、実際にはアプリ自体がオープンソースで公開されているものとまったく中身が同じで、ソフトではなくアプリの著作権が問題で取り下げとなったことがわかりました。
別のファミリーコンピュータのエミュレータもすぐ削除
その後、ファミリーコンピュータのゲームがプレイ可能な別のゲームエミュレータアプリ「Bimmy」が登場しましたが、こちらもまもなくしてApp Storeから削除されました。
今度は何が原因かと様々な憶測が飛び交いましたが、開発者の人物が自ら取り下げたことが判明しました。
同人物いわく、特に誰からもプレッシャーはかけられなかったとのことですが、日に日に緊張感が増していったため、恐怖心から削除したとのことです。
ROMファイルの著作権はいかに?
米メディアAppleInsiderによると、ROMはゲームディスクやカートリッジに含まれるデータファイルのことで、オリジナルのハードウェアから取り外せば合法的に入手できるRead Only Memoryのことであるとのことです。
それゆえ、ROM自体の使用に問題はないものの、その入手方法が争点となっています。
現在任天堂のROMを読み込めるアプリで最も注目度が高いのは「Delta」というファミリーコンピュータからニンテンドー64までのソフトが遊べるものですが、このアプリは現在のところApp Storeには掲載されておらず、EU域内でのみWebサイトを介してダウンロード可能となっています。
Source: AppleInsider
Photo: Apple